2021年3月17日水曜日

ミクロな情報

 桜が咲き、季節は春らしくなってきました。しかし、今年はあいにく、花見は控えめですね。新型コロナウィルスへの対応はまだまだ気が抜けません。

 ウイルスや細菌は、病気の原因というイメージが強かったのですが、ヒトに対してよい働きをする場合もあるということも注目されているようです。

 有名なのが、胎児を守るしくみに関することです。胎児は父親に由来する遺伝情報が約半分であるため、母親の免疫系からは「異物」とみなされ、攻撃される可能性もあります。そうならないようにするためのしくみにウィルスの一種が関係していることがわかっているそうです。

 その他にも、進化の過程で胎盤ができたということ、生物が酸素を利用してエネルギーを使えるようになったこと、免疫系を活性化させること・・・など様々なことにウィルスは関わっているようです。

 

 細菌はウィルスより大きい存在ですが、ヒトの体内にたくさん住んでおり、特に腸内に多いそうです。腸はもちろん消化が主な働きですが、脳内物質が作られたり神経系を通じて多くの情報が伝わるなど、身体のコントロールや精神面にも大きな影響を与えています。

そこに住む細菌のうち、病原菌の増殖を抑えたりエネルギーを作るのに役立ったりするなど、ヒトの身体によい影響を与えるのが約2割だそうです。基本的には悪い影響を及ぼすのが約1割、状況によって良くも悪くも働くという場合が約7割とのことです。善玉、悪玉と単純に分けられるわけでもなさそうです。その割合は体質や健康状況によっても違うのでしょうが、人間の社会とも似たような面を感じます。

 

 現代科学は非常にミクロなこともずいぶん明らかにしていると感心しました。一方、それは私たちの生活時間ではわかりにくい情報にもさらされることを意味します。さらにこれらのことは温暖化などの環境問題、その他のマクロな視点でも考えていかなければならないことです。ミクロからマクロまで、このような情報の多様性は現代人のストレスの特徴かもしれません。

 

 今回のパンデミックはいつか収束を迎えると思いますが、生活感覚ではわかりにくいものへの対応は、今後もいたるところで出てくるでしょう。偏らず、広い視野でともに考えていく姿勢をみんなで築いていきたいものです。

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